TOO BEAUTIFUL FOR WORDS

天海祐希さんが大好きすぎて、ブログはじめました。 と言いつつ、時々観劇の感激も。

ぶれない姿勢 

まえまえから感じていたのだけれど、あまみさんて発する言葉が美しくて的確で、とても頭が良いのだろうなあと思う。さすが、音楽学校主席入学。

 

あまみさんの記事を漁る今日この頃、今まで読んだことのないくらい昔の記事を読んでもその姿勢は変わることがなくて、本当に素敵な人だと改めて認識する。その場しのぎでうけのいいことを話す人とは違って、あまみさんにはしっかりと強い信念があって、それは時がたっても変わらない。

そのぶれない芯のなかでも、お客さんに先入観を持ってほしくないから役作りの話をしないという信念の強さときたら、もはや感動的ですらある。というわけで、役作りについて語っている部分をピックアップ。(現時点でわたしが探すことのできた記事のみ)

 

<役作りについて語らないスタイルを一貫するあまみさん>

●舞台「テイクフライト」について

「もちろん役作りはしますよ。でも、こんな工夫をしている、と言ってしまうのは嫌なんです。何が、どんなふうにおもしろかった? あなたはどう思った? そのほうが大事な気がするんですよね」

(『AERA』2010/12/10  p.7

 

●ドラマ「トップキャスター」の役作りについて

「毎回、何かしらあります。でも言ってしまうとつまらないかな」

(『朝日新聞』2006/4/15 夕刊 p.7)

 

●再演の舞台に出演することについて

「前の人と比べられるのは仕方がないけど、私は私で、違うアプローチから演じていく訳ですから。再演になるのは、面白い作品だからですよね。私は、誠実に舞台の上を走り回って、『いい作品だったね』と言われる舞台を、みんなと一緒に作っていきたい」

(『読売新聞』2003/7/30  東京夕刊 p.20)

 

●舞台「薔薇とサムライ」のアンヌはどんな人物かと聞かれて

「私、自分が演じる役に関していえば、その役の一番そばにいる人でありたいし、一番理解してあげられる人でありたいと思っていますが、私が自分の役にどう寄り添っているかについては話したくないんですよ。(中略)演じる側が見ている景色を話してしまうと、それが正解になる気がするし、それを言って見てくださる方の感じる幅を狭めてしまうほうが残酷なことのような気がするんです。」

「生の舞台を自由に感じてほしい。そこには、私自身のその役への思いとか、役作りで苦労した点なんて関係ないし、知らないほうが感じる幅が広がると思うんですよ。(中略)できそうもないことを、さもできますよという顔でやるのがプロだから、工夫とか苦労したという情報はいらないし、言いたくないんです。」

(AERAMOOK『劇団☆新感線30年 サムライたちの軌跡』2010  p.33)

 

●舞台「薔薇とサムライ」で眼帯をつけての立ち回りは「危なくないですか。何か仕掛けを?」と聞かれて

ニッコリほほえんで「言えません」。

(『朝日新聞』2010/2/16 夕刊 p.2)

 

●舞台「おのれナポレオン」で演じるアルヴィーヌについて

観てくださる方にはむしろ先入観なしに、このお話を楽しんでいただけたらうれしいですね。ご覧になる方によって違う捉え方、感じ方ができる作品だと思いますし、一番最後には、それぞれが「はーっ」と納得していただけるものになるのではないでしょうか。

(「おのれナポレオン」パンフレットより)

 

 

10年以上、同じことを答え続けているあまみさん。そのぶれない姿勢、本当に尊敬する。ときにはインタビュアーの誘導質問を否定さえして、真摯に伝えようとする格好よさよ。インタビュアーの人も、恐れ多くもあまみさんにインタビューするなら過去の発言を調べて、もっと違う質問してくれてもよさそうなもんだとか思ってしまう。ま、でも聞きたいんだね、あまみさん完璧にみえるもんね。役作りに苦労してるとかいうわけないけどね。

個人的に、よみうり新聞のテレビ欄的な「Y&Y」という記事は、意外な質問に答えたりしているので面白い。もしこれを読んでくださる方で興味をお持ちの方がいらっしゃったら、図書館で過去の新聞を調べることをおすすめします。全文読むとあまみさんの素晴らしさが更によくわかると思います!

 

今日も頭の中はあまみさんでいっぱい。