TOO BEAUTIFUL FOR WORDS

天海祐希さんが大好きすぎて、ブログはじめました。 と言いつつ、時々観劇の感激も。

激レアあまみさんトークショー「etc.」2

前回の続き。

天海祐希「etc.」演劇博物館70周年記念ワセダ・カルチャートーク'98(1998.5.11)

 

・宝塚の成功談や失敗談は?

知能犯だから、さっきのカツラのような小細工はたくさんした。正面から嫌だといってもだめだから、できるだけ周りから攻めていく。レット・バトラーはこんなきれいな白の上下で戦争いくかよっていうようなピシッとした格好で戦争にいくんですよ。トップさんはきれいにしていないといけないから。だから、出てくる前に前髪を崩しておいて、振り向いたときにパラっと一筋前髪が垂れるようにしておいた。うまくいくと「よっしゃ、今日もうまくいった」と思った。あとはネクタイピンを外して胸元が少し見えるようにしたり。自分だけしか気づいていないだろうけど、そういうことはたくさんあった。

・天海さんにとって芝居とは?

ストレス解消であり、趣味であり、お仕事であり、情熱を傾けられること。もしこれがなかったらだらけると思う。

・映画はどうですか

舞台では遠くのお客さんにもわかるようにしないといけないから、芝居が大きくなる。でもカメラは微妙なニュアンスも拾ってくれるから、演技の幅が広がった気がして嬉しかった。舞台をやっていてよかったことは85%。残りは、時に邪魔になることもある。

「必殺!三味線屋勇次」という映画をやっている。かわいい町娘なんですよ。客席、笑。でもね、相手が阿部寛さんだから大丈夫なんです。あたしがどんなに大きくなっても。「残侠」では賭博師。衣装を着てみたら倒れんばかりに似合いすぎてどうしようかと思った。客席、笑。

・これからどういう女優さんになりたいですか

女優さんというとおこがましいから「お芝居する人」と呼んでいる。いろんな可能性を持った素材になりたい。よくしゃべるから情報番組とか出てくださいとお誘いもあった。でもそうすると、コミカルな役はいっぱい来るかもしれないけれど、そんなに簡単でいいのかと考えた。そうではなくて、映画の中のちょっとしたところでそういうコミカルな部分を見つけてもらって、天海は面白いかもと思ってもらいたい。「クール」とはよく言われるけれど、そうやって少しずつ崩していけたら。

中村氏「私はいままで下は18から上は94歳までいろんな女優さんに会いましたけど、今日は一番どきどきしています。」

あまみさん「んまー、ありがとうございます。客席に向かって)次も同じこと言ってたら注意してください。」客席、笑。

 

お客さんからのQ&Aコーナー。

・挫折はありますか

挫折って認めてしまったらそれは挫折になってしまう。だからわたしは「これは明日へのばねなんだ」といいきかせている。今日より明日の方が、人間強くなっていると思うので。

・学生になったら何をしたいですか

コンパやりたい。キャンパスライフっていいですよね。

・マイブームは何ですか

趣味はないけれど、強いて言えばお香とイラストロジック。イラストロジックはこれをやっているときはこれだけに集中するから良い。ストレス解消になっているのかも。

 

終了。ありがとうございました!と言って手をふりつつ去るあまみさん。

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はい、こんな感じ。素敵だった。これ生で見たら感動して興奮して勉学に励めなかったと思うよ。

ツッコミの鋭さとか、頭の回転の速さとか、本当に素晴らしい。客席でピピっと何かが鳴ったとき即座に「誰ですか」「電源はきっといてくださいよ」と軽く言えてしまうあまみさん。お客さんからの質問をなかなか選べず沈黙の中村氏に「…長いですね、つなぎましょうか」といってやおら大隈講堂を褒め始めるあまみさん。「…たくさんの有名な方がいらしたそうで、歴史の重みを感じています」と紀行番組のナレーターのようにしゃべって客席を沸かせるこの回転の良さよ。退場の際に最前列の女の子がお花を舞台に持ってきちゃって、あまみさんはほとんど袖に入るところだったんだけど、しばらくためらってからちゃんとお花をとってくれた。これ、多分女の子がいけないと思う(きっとこういう行為は禁止されていたと思われる)のだけれど、「あちゃー」と思っているはずの客席に逡巡する様子をみせて笑いをとってから、女の子の好意もちゃんと回収して去る格好よさ。こんな完璧な行動、とっさにできるかい。こういうところが、スターなんだよね。

ピリピリしてたらどうしようかと思っていたけれど、すごく落ち着いて笑いをとりつつ真摯に答えてくれていた。AVルームで笑いをこらえるのに必死だったもの。ウルトラマンのくだりとかさ。なんでわざわざあのタイミングでうちの大学に来てくれたのか全然わからないけれど、すごく新鮮だった。知らない話ばかりだったし、いま知っているあまみさん情報と比べるのも面白かった。いまは「ストレスはない」と話しているけれど、このときは「ストレス解消」と2回言ってるから、このときはストレスをストレスと認めていたんだなあとか。男も女も感情は一緒っていうのは、前に何かのインタビューで「わたし、女らしさとか男らしさとかわかんないんですよ」と言っていたのと重なるから、あまみさんは昔からすごくリベラルな考えだったんだなあとか。いろんな可能性を持った素材は、存分にその可能性を伸ばしていろんな方面で大きく開花しているなあとか。宝塚時代のことを、結構フランクにかつ詳細に語ってくれるんだなあとか。

 

これをね、世間一般の人は見られなくて、ここの学生しか見られないというところがすごいでしょう。激レアですよ。本当にここに入ってよかった。と友達にいったらあきれられた。

ふあーますますあまみさん大好きになった71分でした。

卒業前にもう一度見よう。