がっかりしまくり偽装の夫婦9話
あああああああ。やっぱりね、不安が的中したよね。
でもとりあえずこれだけは先に言っておくと、あらすじとか背景とか全部とっぱらっても、あのあまみさんは美しすぎる。輝いてるよあまみさん。なんであんなに綺麗なんですか。
で、ここから本題。
わたしはドラマが始まる前からLGBTの描き方に不安を覚えていて、始まってからもその不安は決して消えはしなかったのですね。でも、それを上回るくらい、ヒロさんというキャラクターが愛すべき存在になってしまったから、ヒロさんを応援する気持ちが強くなってしまって、このLGBT問題はとりあえずおいておいたのですね。
だけど。
ここにきてやっぱりこれに関してこのドラマがいかに何も考えないでつくっているのか、わかってしまった。どうしてこういう描き方するんだろう。わたしはいま強い憤りを覚えているよ。もう「ドラマ『偽装の夫婦』におけるジェンダーバイアス」というレポートが書けそうなくらい論理的にこのドラマの杜撰さを指摘できるよ。
・保くん。超冶を守ってあげたいと思うのと、恋人として愛することは違うと思うのだけれど。いや個人のセクシュアリティだから最初からそういう設定のキャラクターならいいのだけれど、保くんの場合は、はじめは同性愛に否定的だったじゃないか。なにがあったか知らないけれど1年の間にセクシュアリティが大きく変わるきっかけがあったのですか。そこを描いてくれないと、本当に軽々しく超冶とくっついたように見えてしまって唐突すぎてついていけないよ。
・ヒロさん。いくら心の声をだすようになったからといって面と向かって館長に「タイプじゃないんです」というのはどうかと思いますよ。そしてしおりさんの気持ちを知っているのに、なぜ同居することにしたんですか。ヒロさんのしおりさんとユウちゃんに対する愛情は、しおりさんのヒロさんに対するそれとは質が違うでしょう。それこそしおりさんは「身も心も」ヒロさんのことを愛しているわけで、ヒロさんはユウちゃんのことをほっとけないから家族になろうとしたのでしょう。そこは絶対に埋まらないよね?ヒロさんと超冶と一緒で。だったらいままでどおり、ときどき図書館で会う関係でいいじゃない。2話でしおりさんに対してきっちり断っているのだから。ヒロさんがしおりさん親子を好きで心配してるのはわかるけれど、それが同居する理由になるとは思えないし、今までの言動からしてヒロさんは自分がされて傷ついたのと同じことを他の人にしないと思う。
・しおりさん。ヒロさんが超冶のことを好きなのは痛いほど知っているでしょう。ヒロさんは人としてしおりさん親子を好きなのであって、一緒に暮らしてもヒロさんが「身も心も」しおりさんのことを愛するはずないことはわかっていたでしょう。どうして同居しちゃったんですか。満たされない思いをするしおりさんが傷つくだけじゃないか。
・そして超冶。なんなんだあんたは。1年の世界放浪の間に何かきっかけがあって、たとえば酔っているときに街娼に迫られたとかして、女性も性的に愛せることに気付いたとしよう。だとしたら400歩くらい譲って、綺麗になったヒロさんにむらむらしちゃってもまあ許すとしよう。でも、だとしてもだよ。仮にそうだとしても、あんなこと言っちゃだめでしょう。いまさら何を言っているの。ヒロさんはもう吹っ切れたし超冶がヒロさんを愛するはずはないと思ったからこそ富山で泊まることにしたのに、何をいってるんだ今更。自分勝手すぎるよ。保くんはどうなるのよ。どうしようもない身勝手な奴だよ、本当に。結局あなたはバイセクシュアルなんですか。だったらどうして7話でそうしなかったのよ。何のためにヒロさんがあれだけ辛い思いをして家をでたと思ってるんだい。
とりあえず、もともと超冶のよさがあまりわからなかった私は、完全に超冶をダメ人間認定しましたよ。だいたい超冶のセクシュアリティの描き方に納得いかない。ゲイだったらあそこでああいう気持ちにならないでしょう。もしそうじゃないんだとしたら、自分をゲイだと思い込んでいた設定だとしたら、本当にゲイの人たちに失礼。結局異性愛じゃないと幸せになれないといってるようなもんじゃないか。しおりさんの件も含めて、同性愛はうまくいかなくて異性愛に「なったら」うまくいくとかいう安っぽい展開なんでしょう、どうせ。ヒロさんもわたしの応援してきたヒロさんじゃなくなっちゃったし。さんづけしなくてもいいくらい、ヒロさんへの尊敬の念がなくなってしまったよ。
昨日はこの展開に憤りすぎて母に向かって怒りまくってたら喉が痛くなってしまった。もうどうしてくれるのよ、まったく。
もう最終回どうでもいいや。8話が最終回でよかったのに、本当に。恋人の存在を匂わせて視聴者に妄想させて終わりで良かったのに。
ここまで見たから見てやるけどね!全然楽しみじゃないし、ヒロ(もはやさんづけしない)がどうなってもいいや。うう、7、8話で号泣したわたしは何だったのよう…。